スタッフブログ

blog

スタッフブログ

夏の終わり


これはオイカワのオス。
夏は恋の季節。
オスは美しい婚姻色に染まるのだ。
5月頃から体色がこのように濃くなり始め、顔は黒化粧したようなガングロとなる。口周りには追い星と呼ばれる棘状の突起つぶがいくつも並ぶ。ライバルを追い払うための武器でもあるらしい。

このオイカワは、関東以西の川の中~下流域や湖沼に広く生息。
水質汚染や河川改修による環境変化に強いので都市部でも生きていける。
私がよくオイカワ釣りをするのは東京と埼玉の県境あたりを流れる柳瀬川。湧水にも恵まれ比較的安定した水量と水温を保っている。
ここ数年は河川改修工事が頻繁。
さすがの柳瀬オイカワも急激に減少し、小型化してきた。

今年の夏は観測史上最高の暑い夏で少雨だった。かつてのようにいっぱい釣れない、何度通っても婚姻色オイカワに出会うことができなかった。もう今年はダメだろうなと思っていたら8/26夕方、ついにヒット。手元まで寄せたところでフライ鈎が外れ逃げられた。魚体はしっかり視認できた。


約2週間後の9/11 17時。
雨でやや増水した同じポイントに立った。あいつはまだいるだろうか?
フライ鈎を何度も送り込むも釣れるのはレギュラーオイカワだけ。

もうすぐ夕暮れ、タイムアップの頃合いに一際派手な水飛沫を上げてヒット!
水面下を寄せる際に黒い顔と胸びれの赤色が鮮明に見えた。
きたー!あいつだ。まだここに居てくれた。
婚姻色オイカワはやる気があるだけに引きも強いのだ。
ネットで掬ったら速やかに観察ケースに入ってもらった。


やや小ぶりながら美しい魚体。
婚姻色はやや退色気味で思ったほどのガングロではなかった。
オスの婚姻色は7、8月頃が最も濃い色となり、徐々に退色して銀化する。間に合った♪

猛暑続きだった2023の夏もやっと終わろうとしている。



おすすめ記事

この記事のハッシュタグ から関連する記事を表示しています。