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カードゲームで防災訓練

先日、東京多摩地区の介護施設、羽村園さんと神明園さんの防災訓練を見学する機会がありました。
防災訓練と言うと消化器のデモンストレーションや大勢での避難訓練をイメージしますよね。でも今回はちょっと違いました。
災害想定ゲーム「KIZUKI」を使っての室内防災訓練でした。
この訓練では、介護職員さんが災害時に起こる事象にどのような行動をとるべきか、防災ゲームを通じて問題イメージを共有し、気づき(KIZUKI)を見つけることが目的です。

まずは、羽村園さんと神明園さんで各2〜3名でチームを作り、対戦します。
振ったサイコロの目の数で「事象カード」を引き、このカードに書かれている問題を解決します。
カードに書かれている内容は、例えばこんな事。

非常照明が切れ真っ暗になる。
必要なアイテム:ランタン。
未対応の場合:メンタルポイント-500。

割れたガラスで職員が負傷。
強制発動。
メンタルポイント-1000。介護士1名今後離脱。

家族を心配し職員が帰る。
介護士1名減。
メンタルポイント-1000。

近隣住民が施設に避難してきたので対応する。
介護士1名次のターンまで休み
メンタルポイント-500。


と言う感じで、最終的に職員とメンタルポイントの数で勝敗が決まります。
ゲーム終了後は、災害シュミレーションを通して果たして適切な対応だったか、物資は足りていたかなどの問題を改めて検証します。
最後に神明園の園長さんが言っていた事が印象に残りました。

「職員が自宅に帰ってしまった時、傷ついたでしょう?ネガティブな気持ちになったと思うけど、それぞれの事情があるのでわかって欲しい。」

確かに災害対応で長い間緊張が続くとフラストレーションが溜まり「こんな大変な時に帰るなんて!」と思ってしまうかもしれません。
災害時のコミニケーションをスムーズにするためにも日頃から互いの事情を話す必要があると思い、災害時のメンタル状況をイメージすることも大事な訓練の一つだとKIZUKIました。


備蓄カードに書かれている物の保管場所をチェックしているところ。保管場所が間違っていたらその備蓄品は没収。


事象カードを引いて対応しているところ


震災直後をリアルに再現した福祉施設のバーチャル・シュミュレーションゲーム「KIZUKI」


<災害想定ゲーム「KIZUKI」>
介護施設で災害が起きた事を想定したカードゲーム。NPO法人高齢者住まいる研究会が開発(商標登録済)。
今回、羽村園さんと神明園さんが使用した「KIZUKI」は、夜間の介護施設で地震が起きる事を想定したカスタムバージョン。

NPO法人高齢者住まいる研究会 災害想定ゲーム「KIZUKI」
https://www.kousumaken.jp/防災ゲーム/災害想定ゲーム-kizuki/

社会福祉法人 亀鶴会 特別養護老人ホーム 神明園
https://sinmeien.or.jp/

社会福祉法人 東京武尊会 羽村園
https://www.hamuraen.jp/


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