はにわ展! 古代人の暮らしをのぞいてみた

東京国立博物館 平成館の入り口
はにわ展の見どころ
今回訪れたのは、挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」です。東京国立博物館で開催されており、会期は10月16日から12月8日まで。テレビでこの展覧会を知り、馬好きとしては馬のはにわ、そして古墳時代の人々のユニークなセンスに惹かれて足を運んでみました。
挂甲の武人

挂甲の武人(東博所有、国宝)

なんか、、哀愁がある。。
今回の目玉はなんといっても挂甲の武人です。それぞれ所有者が異なる挂甲の武人、5体が集結し(シアトルからきた挂甲の武人もあった!)まるで兄弟のように展示されていました。
それぞれの表情が微妙に異なりながらも顔が似ているので作者や工房が同じだったのではないかという説が興味深かったです。特に国宝の挂甲の武人は、その精巧な作り込みに圧倒されました。
個人的に印象に残った作品
挂甲の武人だけでなく、馬や鹿などの動物埴輪も魅力的でした。特に人物埴輪は、目が細くのっぺりとした顔立ちが、どこか現代の日本人にも通じるものを感じました。その表情は、温和で優しい印象を与え、古代の人々の心の奥底をのぞき見ているような気がしました。
はにわについて学んだこと
展覧会を通して、埴輪が単なる飾り物ではなく、当時の人の深い思いが込められたものであることを知りました。死者の魂を鎮めたり、魔除けになったり、様々な意味を持っていたのですね。世界史と比較しながら古墳時代を考えると、日本はまだまだ発展途上な国だったということも改めて感じました。
はにわは、ゆるいのにリアルなのはなぜか?

展示されていた埴輪は、デフォルメされたようなシンプルな形でありながら、どこかリアルに感じられました。それは、表情の豊かさによるものだと思います。埴輪の顔には、喜び、怒り、悲しみなど、様々な感情が表現されており、作者の意図や当時の人の心の動きを感じることができます。
また、動物埴輪のリアルさも印象的でした。例えば、鹿の埴輪は、何かに気づいて振り向いたような瞬間を切り取ったかのような躍動感がありました。作者は、自然の中に生きる動物を観察し、その瞬間の美しさを見出したのでしょう。
現代の高度な技術で作られた精巧な造形物を見慣れている私たちには、埴輪の素朴さが際立ち、逆にそのリアルさに気づかされるのかもしれません。
まとめ
今回の展覧会では、埴輪を通して古代人の暮らしや文化に触れる貴重な体験となりました。埴輪は、時代を超えて私たちに語りかけてくる、魅力的な存在です。
挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」
東京国立博物館
2025年1月21日(火)〜5月11(日)、九州国立博物館でも開催