浴衣をシャツにリメイク


結構気に入っていた紫陽花の浴衣。私が10代の頃に祖母が作ってくれたものだ。それがいつのまにか着なくなり、放置していたためシミができ、浴衣を楽しむ機会が全くなくなってしまった。
気に入っていた柄だけに、せっかく作ってくれた祖母にも申し訳なく思い、なんとかこの夏の一着にしようとシャツに仕立て直すことにした。
まずは時間がかかるが、浴衣を解体しなければならない。リッパーを使って、ひたすら縫い目を切り、ほどいてはまた切る、の繰り返し。そしてふと気づく。祖母は裁縫が得意だったのだと。縫い目が一定の幅で細かく、強度が必要な部分はさらに細かく縫われている。また、汗取りのために背中や腰にはガーゼを縫い付け、着心地にも配慮している。
縫い目を切りながら、祖母を想う優しい時間を過ごした。

シャツに仕立て直すのは難しくない。昨年作ったシャツの型紙をそのまま利用して仕立てた。今回は、前回の経験を活かし、襟は身ごろに着ける前にしっかりとアイロンをかけ、ボタンホールもミシンの癖を考慮して作業した。また、祖母が汗取り用に縫い付けたガーゼ部分は、そのまま後ろ身ごろに使用した。いろいろと考えた結果、仕上がりは前より良くなった。
浴衣生地のせいか、襟があっても涼しい。この夏はこのシャツで涼しく過ごせそうだ。
型紙・デザイン:2021年9月 すてきにハンドメイド 全力!ミシン部(1)〜シャツに挑戦〜 講師:海外竜也
布地:綿(浴衣)